自由に生きたい。自由に行動したい。いつも山に登り夢見ている。北海道に住んでみたかったので大学は北海道にした。北海道から夢見ていたのは「大阪に住んでみたい」だった。それで大阪に就職した。大阪で妻と会った。関西弁丸出しの妻を連れて実家に戻った。娘は3歳。妻の影響で猛烈な関西弁だ。家に帰ると妻と娘に関西弁でまくしたてられる。ある意味快感だ。もうすぐ1歳の子供も関西弁を話すのかと、不安がよぎる。
三鉄の先輩たちは、会社のあらゆる部署を経験して運転士になっている。吉田は入社した時から運転士。それ以外の経験はない。運転士見習いの時に、「一の渡駅」で大失態を演じた。駅にうまく停車できずに激しく急ブレーキをかけた。あまりの衝撃に乗客は声も出なかった。その時おばあさんが「なんだぁえぇ、ちゃんと運転しとがんせ」と宮古弁で怒られた。その時から「お年寄りを大事にする」心が芽生えた。安全運転、居心地の良い運転、優しい案内。すべてはお年寄りの人たちへの気配りだ。
お盆が終わると、妻と娘たちを実家に帰す。「できる限りゆっくりしてこいよ」と優しい言葉をかける。そこからが「自由時間」だ。ウキウキする。休みはすべて山登り。壮大な自然の中でストレスを発散する。最高の気分だ。妻と子は、半年くらい実家でゆっくりしてくれればと願っている。似たような社長がいるので心強い。