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三陸鉄道・熱き男たちシリーズ⑦ 小田文夫(こだふみお) 施設管理部長

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昭和58年入社以来、一貫して「施設管理畑」を歩んできたプロフェッショナル。鉄道の場合、運転手や車掌などが前に出る花形に見えるが、地道な施設の管理こそ、安全運行には欠かせない重要な仕事。上下関係に厳しく、親方と弟子の特殊な世界を歩んできた。

大震災後は、復旧工事責任者として昼夜突貫の工事の指揮をとってきた。どこがどれだけ損傷を受けたかの現場検証から、再生工事に至るまで、三鉄の鉄路復旧には欠かせない縁の下の力持ちである。一見温厚そうに見えるが芯は強く、一旦決めたら頑として動じない鉄より強い心臓が持ち味。頑固おやじと部下の評であるが、意外と融通も利く柔軟な面も持ち合わせている。NHK朝ドラ「あまちゃん」のロケが出来たのも、小田の陰の功績が大きい。

大の釣り好きで、久慈を本拠地として「釣りまくっていた」と豪語するが、実際は?である。望月社長との海戦では、下を向いて帰るケースが目立つ。隠れて釣りに行くと「大漁」の報告がある。

三陸鉄道・熱き男たち シリーズ ⑥成ヶ澤 亨

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生え抜き社員の一人。宮古市生まれ。入社直後はしゃしょうも経験したが、旅客サービス、ツーリスト部門を長く経験してきた「旅のスペシャリスト」

三鉄ツーリスト部門を支えてきた。地元に数多くの人脈があり情報も集まって来る。地域に根差した三鉄経営を常に心がけている。震災後は長年の愛煙家生活にピリオドを打ち、完全禁煙に成功。今でも喫煙の夢を見るのが課題。近畿日本ツーリストなど大手エージェントにも人脈があり、被災地を回る専門的なツアー「三鉄フロントライン研修」の現場責任者も務める。自ら県外の団体を案内しガイドも行う。しっかりした情報に裏付けされた案内は高い評価がある。東日本大震災で疲弊した郷里に、再び多くの観光客を呼び込むことが使命と、日夜企画書作りに精を出す。愛妻との二人暮らしで、家は三鉄本社から2分の至近距離。職住接近で「出来る限り多くの時間を三鉄へ」を方針に、復旧へ向けてまい進する日々。

三陸鉄道を支える熱き男たちシリーズ⑤代表取締役社長 望月 正彦

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昭和27年生まれ。県庁では自然保護課、久慈市助役、知事秘書、盛岡振興局長など経て、平成22年6月に三陸鉄道・社長として着任した。着任の翌年に東日本大震災に会い、的確な判断力の元、三鉄復旧へ全身全霊を傾け、いまや岩手沿岸を代表するシンボル社長となっている。社員の信望は厚く、この社長あってこその三鉄になっている。

震災直後、人の通らない山道を縦横無尽に走り、三鉄の被害状況を即座に確認し、次の手を打ったのは有名な話。これは、社長の山菜、きのこ採りの賜物という声も多い。

春になると、そわそわし始める。運転中も道路の横に「あ、こごみ、それワサビ」と動物的反射眼で獲物を見つける如き目をキラキラさせる。コシアブラを大量に採り、社員に振舞う光景もいまや当たり前に行事化している。

また、大の釣り好きで、仕事中、海が平穏ならため息ばかり。釣りの前日は興奮で寝られないという。愛竿に電動リールをつけて、カレイやアイナメ、ソイを釣りまくる。料理の腕も自慢で、時折社内で料理講習会となる。公私のけじめをしっかりつけ、時には鬼のように厳しく、時には仏のように優しく、何よりも社員と地域を心より大事にするリーダーである。