三陸鉄道「熱き男たちシリーズ」沈着冷静編 米沢 務 50歳

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橋上、大在家などの表舞台社員とは一線を画する裏方人間である。その橋上と大在家は高校の同級生。何の因果か三鉄へ一緒に入社。高校時代は、橋上と大在家は悪童で、米沢は「極めて真面目、謹厳実直型」だった。高校卒業を記念し、橋上と大在家の3人で北海道へ旅行をした。やんちゃな二人に「とてもついていけなかった」と当時を振り返る。

現在は、運転担当部長である。この同期、出世、昇格もほぼ一緒である。ただ異なるのは、趣味ともいえる「厳格チェック」だ。規則のチェック、運転士の管理、ゴミ箱の整理整頓、机の上、時計の針の秒数チェック、数え上げたらきりがないくらい厳しいチェックを行う。精密機械チェックマンと言われ、仕事の正確さは社内随一。そこが悪童同級生と大きく異なる。動力車操縦者運転免許試験で満点を出したのは、現在に至るまで米沢ただ一人である。もはや伝説なのだ。家族愛、愛車愛も深い。常に女房も車もピカピカに磨いている。チリひとつ落ちていない家庭と車内。とにかく仕事と家族が人生なのだ。そこが悪童同級生と異なるところだ。ただ「あまちゃんのキョンキョン」を見て以来、人生観が変わり「色気づいてきた」という噂がある。勤務地は久慈。