日別アーカイブ: 2014年9月2日

当会会員 松本忠氏盛岡で個展

松本2
朝晩に涼しさを感じるようになりました。宮古では一層のことと思います。
6月末の、盛岡での「三陸鉄道 情熱復活物語」出版記念パーティー及びその後のメール等では、大変お世話になりました。
貴会のブログにて、夏休み時期の三陸鉄道の賑わい、眩しく拝見いたしました。
震災から3年半、「あまちゃん」が終わって一年、全線開通から約5か月、その後、沿線はどんな様子なのだろうと時々想像を巡らせます。
私が最後に三鉄に乗車したのは昨年の4月、南リアス線の吉浜-盛駅間が開通して少しした頃でした。
曇り空の平日、ということもあり、その時の乗客は私含めて数人でしたので、ブログで見る賑わいを本当に嬉しく感じました。
ところで、以前メールで話題にさせていただいた盛岡での個展ですが、添付ファイルのとおり、ご案内葉書が出来上がりました。
郵便でも追ってお送りいたしますが、まずは取り急ぎメールにてお知らせさせていただきます。
展示点数は約40点。内訳は、三陸鉄道4点。その他岩手県内の路線6~7点。それ以外の東北地方の路線10数点。
東北以外の全国の路線、約20点、といった形での構成です。
当個展におきましても、これまで三陸鉄道から購入させていただいている切符や回数券を、私の絵やエッセイを入れたポストカード大のカードに貼って、
ご来場の方にプレゼントいたします。また、当展の売上の一部(10%)も、三陸鉄道をはじめとした各地のローカル線の切符購入に充て、ひきつづき応援して参りたいと思います。
私のような遠方に住むものとしては、実際に乗車しに行けるのは、年1~2回くらいです。そうしたなか、こうして現金書留で切符を購入できることで、
「応援させてもらえる」ということは、鉄道に思いを抱くものとして、とても嬉しいことです。
また、私の場合は個展で配布できることで、ほんの少しでも、応援の輪が広がることを期待できます。
6日間にわたる個展の終了後には、遅ればせながら、全線開通した三陸鉄道に乗車したいと思っております。
夏休みシーズンの疲れが出るころであり、また久慈での秋まつりなど、三陸では今後も忙しい日々が続くことと思います。
そのような中、宮古から距離のある場所での個展案内で大変恐縮ですが、近況報告とお知らせまでに。
それでは今後ともよろしくお願いいたします。
松本 忠

絶好調「三鉄情熱復活物語」

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盛岡はおろか、県内の書店に大きなポスターがどかーっと貼られています。「三鉄情熱復活物語」の発売PRポスターです。三鉄ブルーの鮮やかな色彩が目立つイラストは、盛岡在住のオガサワラユウダイさんの作品です。本の表紙と一緒で、甚大な被害のあった島越駅が復活したイメージを描いています。

東日本大震災は、多くの悲喜こもごものドラマを生み出しました。その中で、必死に復旧に取り組んだ三鉄職員。苦しくても前向きに進む社員それぞれの姿が浮き彫りになっています。わずか5日で運転を再開。誰もが「三鉄はもう終わり」と想像していたころ、「会社の存続より地域が大事。地域の足として動かすぞ」の大号令のもと、一致団結して復旧に取り組みました。苦しくても明るく、真っ暗闇の中でもジョークを飛ばし、励まし、助け合ってきた3年間。そしてその三鉄を応援してきた会社や個人の姿などが網羅されている貴重な証言も含まれた読み物です。

やや薄ら笑いをしながら本を手にしている総務部長の村上さんも登場します。震災直後は真面目な顔でしたが、最近はニヤケテいます。ネジが外れたままです。この本の出版には、岩手県書店商業組合が全面的にバックアップしてくれました。表紙の推薦文は、達増知事です。形だけの推薦文とは異なり、粗原稿から全てを熟読してきた達増知事ならではの温かな感想が述べられています。先日、三鉄の幹部職員をご招待した「三陸鉄道を勝手に応援する会・出版お祝い会」を開催しました。達増知事は「素晴らしい内容の本で裏話も満載。一家に一冊じゃなく、一人一冊」と大いにPRしてくれました。

単なる社員を褒めたたえる美談本ではなく、その時に誰がどんな行動をしたか、などこれからの災害にも役立つ事例集でもあります。後ろには、三鉄の30年の歩みの年表と、今まで支援してくれた方々のお名前がびっしりと載っています。もしかすると皆さまのお名前も載っているかもしれません。

2014.8.29 盛岡タイムス掲載