三鉄ぽっぽ屋 「 すべて前向き人間・アンビリーバルな人生 」 畑田 健司 (はたけだけんじ)

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「大丈夫ですか」大慌てで乗車寸前のお客さんに駆け寄った。突然意識を失い倒れてしまった乗客に駆け寄り、すぐに救急車を呼んだ。病院に搬送されて即刻緊急手術となった。「何とか助かって欲しい・・」と神にもすがる気持ちで手術を待った。何とか一命を取り留めた。アンビリーバブル。

そのお客様が退院の時に、まっすぐに三鉄へ来てくれた。お礼を言うためだ。そのあと、ご家族で三鉄へ乗りに来てくれた。涙が溢れた。「この仕事をしていて本当によかった」と畑田は述懐する。お客様との触れあいこそ、三鉄にとってもっとも大事なことだと身を以て感じた。

思えば入社当時からエピソードが多かった。入社日の朝、極度の緊張だった。マイカーで会社に向かった。突然車が故障した。絶体絶命。血の気が引いた。とっさにタクシーを呼んだ。「運転手さん、とにかく急いでください。今日が初出社なんです」と泣き顔で頼んだ。吹っ飛ばして間に合わせてくれた運転手は、三鉄中堅幹部大在家の父親だった。偶然過ぎた出来事だった。アンビリーバブル。

こんなこともあった。入社してからワルの先輩から「あの通学している女子高校生な、お前が大好きなんだって」と耳打ちされ、女子とは生涯無縁だと覚悟していた矢先の出来事で頭が混乱した。その女子高校生に北山崎から飛び降りる覚悟で告白した。「ぼ、ぼ、僕も好きです・・」突然コクられた女子高校生は相当困惑した。結末は・・今は妻となっている。アンビリーバブル。

その後、東北ではほとんどと言っていいくらいの難病にかかった。100万人に一人くらいの確率。気持ちを前向きに保っていたら完治した。奇跡だった。アンビリーバブル。

あまりにも色々ありすぎて、退屈しない人生を送っている。当然逆境にはめっきり強い。畑田の好物は、田野畑村の国道にある【道の駅・思惟の大橋】の鴨出汁ラーメンだ。これに特製味噌を混ぜて食べるときに幸福感を感じる。

「これだけ震災後、多くの人から応援いただいた。結果を残すことが恩返しであり、私の使命だ」と力強く宣言する。畑田の笑声が今日も職場に響く。