人生で一番嬉しかったこと。能年玲奈ちゃんの息吹を感じながら、一緒に踊れたことである。踊る前は緊張して3日ほど眠れなかった。踊った後は嬉しくて3日ほど眠れなかった。新田の体力は並外れている。強風、大雪、地震、緊急対応のプロ。3、4日寝なくても全く問題なく平然としている。しかも「文句を言わない」優しい性格である。上司の吉田哲は、そのあたりを見通し、何かあればすぐに「新田くん、ごめん、頼める?」と困ったときには「新田」と決め込んでいる。小さい時からそういう性格だったかというと、実は記憶がない。どんな子供だったんだろう。聞いてみると「たぶん、普通の子だったと・・」ということで、異常ではなかったようだ。三陸鉄道の給与は岩手県でも低い部類に属する。「給与はしっかり頂いています。岩手県の平均より低いけど、世界的に見ればいただけるだけ恵まれています。」とどこかの経営者が聞いたら涙を流して「サラリーマンの鏡だあ」と大喜びするに違いない。不平不満は無い。「誰かがやらないといけないので」。嫌な上司っているの?には「上に行けばいくほど大変なので、怒られてもそれが仕事だと思うと、嫌な上司はいません」。じゃあ、ライバルはいるの?「入社してから、誰かをライバルって思ったことないし、ライバルって言葉自体よくわからないし」。質問する方は大変なのである。じゃあ、未来の自分の姿を想像したことある?「う~ん、まっすぐ進むだけで、考えたことは・・ありません」。とまあ、実にいい人なのである。実直で素直で、人を疑わず。50歳までおそらく小さい時から「そのまま」で生きてきた人だろう。最後に聞いたのは「じゃあ楽しい?」。「はい、楽しいです。充実しています」と。
東に困ったことがあれば駆けつけ、南で強風があれば率先して列車を守り、北で大雪があれば雪かきに汗を流し、金野、吉田のように目立ったところには決して顔を出さず、たとえ給料が低くても、世界にはもっと困っている人がいると自分のしあわせを有難く思い、日々感謝の心で過ごす。そんな新田のように私はなりたい。きっと宮沢賢治の生まれ変わりだ。
独身。こんな新田を可愛がってくれる人、大歓迎。ただし女性です。