「復興塾 素晴らしい講師さん」

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第8回のいわて復興塾は、釜石の岩手大学サテライトで行われました。いわて復興塾(達増拓也塾長)は、震災復興に関わる人たちが、自分の専門分野以外のことも学び、幅広い視野で復興に取り組もうとする集まりです。主に運営委員が企画し、塾生が聴くというスタイルですが、テーマによって一般参加もOKです。

釜石での第8回は水産業が主なテーマ。会場いっぱい、立ち席が出るほど盛況でした。講師は全国の水産業、水産行政、商品開発に優れた実績を持った3人の先生と、司会に岩手県の商品開発コーディネーターの五日市さん(運営委員)という布陣です。達増塾長も、早朝の盛岡出発から帰りは午後8時を過ぎるまで、同じバスでの移動参加となりました。写真の左側は、関西弁で、てきぱきと問題、課題を指摘してくれた田村典江先生です。「なめたらあかんぜよ」と威勢のいい啖呵(たんか)を切るお姉さまには見えないところがすごいのであります。田村先生の講義は、実に的を得たもので「そうそう簡単に成功するほど甘いもんじゃおまへん」「宝くじや打ち出の小づちを期待せんと、自分で自信を持って切り開かんとあかん」と、ズバズバと小気味よくご指摘を賜りました。

わたくしめは、当日の司会でしたが、迫力に押され、翌日市内観光を申し出た次第であります。石割桜の前で「岩手人は根性あるなあ」と独り言をつぶやき、忍耐強く石を割って巨木に育った石割桜を褒めたたえました。「すごいもんやね」と感動していただき、わたくしめ、ちょっと鼻高々でありました。もちろん割れた石の間から育ったことは、田村先生、先刻ご承知でありました。なにしろ水産業ばかりではなく、林業の専門家でもありました。男女均等社会の実現のためにと、県庁友人の鈴木浩之君が頑張っておりますが、均等どころか、ぐんぐん成長するヒノキを見ているような一日でありました。金言「優しそうな美人顔でも 見えないところは石割桜」

2014.8.12 盛岡タイムス掲載