日別アーカイブ: 2014年8月21日

山田夢プロジェクトに2回目の遊覧船寄贈

船

当会から遊覧船(仲介)と船外機を寄贈した山田夢プロジェクトは、寄贈された船を使って山田湾の観光クルーズを行っていました。「絆船クルーズ・はんせんクルーズ」と名付け、被災した山田の観光復活を願う青年たちの取り組みです。

 

その第一号が、湾内の沈下岩礁に衝突し、修復不能の事故を起こしました。幸い乗船者に怪我は全くなく、船だけの破損でした。この船は、震災後沖縄の漁師から寄贈を受けたものですが、東北の海の漁には使えず、活用方法を模索していたところ、当会会長に相談があり、湾内遊覧なら可能として、当会が仲介し寄贈しました。また動力の船外機は、震災後は品薄となり高価であったため、自前の調達は無理だったため、当会の資金から購入し寄贈した経緯があります。今度の事故では船外機は無事でしたので、舟だけの調達となりました。

 

震災後沖縄からの小舟は、宮古市議の橋本氏(NPOみやこマリンフィールド代表)が管理していましたが、1捜保管して残っておりました。(本来は当会会員が普代村くろさき壮で使用予定)

その残っていた船を、8月21日山田夢プロジェクトに仲介、進呈いたしました。

船の保存状態は良く、すぐにでも走行可能です。今後海事事務所への届け出などを済ませ、再び美しい山田湾を疾走することになります。有料ですが、誰でも観光遊覧が可能です。お問い合わせは山田夢プロジェクト(ネット検索)に

三陸鉄道 絶好調

会長ブログ

夏休み以前から多くの観光客が押し寄せていましたが、特に7月に入り、連日乗車率が150%超える日も珍しくなく、団体予約は10月まで一杯で、キャンセル待ちもあるほどです。

朝8:15分の宮古駅発の列車には、市内のあちこちに宿泊した人たちが、高価なカメラを片手にバックパックを背負い乗り込んできます。当会が寄贈した宮古駅の「落ちないにゃんこ神社」も大人気で、記念撮影をする人が後を絶ちません。中には「まるで山手線」と怒る人もいますが、大多数は「人気があるから仕方ない。むしろ混雑を応援しましょう」と好意的です。

三陸鉄道の経済波及効果は極めて大きなものがあります。三鉄に乗るため、東京から新幹線に乗ってやってきます。そこからJR山田線か106号バスで宮古へ着くルートと、新幹線で二戸か八戸を経由して久慈へ行くルートがあります。いずれにしても新幹線を使うことは間違いありません。

現地に入った人たちは、それぞれホテルや民宿に泊まり、飲食をしてお土産を買います。6月から9月まで、沿線のホテル、旅館は常に満室に近い状態が続いています。団体ツアーも多く、それらもまた同じように地元へお金を落としてくれます。三鉄の北リアス線の宮古から久慈までは1980円ですが、地元へ落としてくれるお金は、その10倍以上になります。まさに三鉄が地域活性化の救世主と言えます。

会員の皆様も、それぞれに訪れて三鉄応援をしてくれています。時々、当会の名刺を持った会員さんに宮古駅などでお会いします。

9月から10月にかけては、初秋の素晴らしい景観が楽しめます。冬に入ると名物の「こたつ列車」も走ります。快適な新型車両は、窓も大きく、バリアフリーのトイレ常設など、設備も格段とグレートアップしています。それでも「あまちゃんファン」は、旧型車両(テレビ放映の車両)がお目当てで、「毎朝、この列車を見ていた」とシャッターを何度も押します。

会員の皆様、9月に入ると幾分混雑は少なくなりますので、ぜひ三鉄乗車で応援してください。

会長 草野  悟

一般社団法人 いわて復興塾 9月セミナーのご案内

大

(社)いわて復興塾(達増岩手県知事塾長)は、大震災復興に携わる各界のエキスパートの横の連携を深め、専門分野以外の活動を知ることで、より俯瞰的に復興に取り掛かることを目指して設立されました。

1月から毎月セミナーを実施。全国の著名な講師陣を招き勉強会を行ってきました。第9回のセミナーは、当会活動に大変参考になるテーマです。「三陸沿岸の観光戦略」で、主要交通事業者代表が「我社の三陸沿岸の観光戦略」として講演し、参加の受講生とパネルディスカッションを行う興味ある内容です。

三陸沿岸は、震災から3年半。まだまだ街らしい景観が戻っていないところが多数あります。特に宮古市から南部エリアは、山田町はじめ大槌町(吉里吉里・鵜住)、釜石市・両石地区など、街並みは程遠い状況です。特に、JR山田線(宮古―釜石間)は、復旧のめどさえついていません。

そこで、三陸鉄道 望月社長、JR東日本盛岡支社 嶋支社長、岩手県北バス 松本社長の3者が講演します。上記の写真は、JR陸前山田駅前の被災直後の写真です。山田町は、この駅前を中心に再開発を進める計画ですが、肝心の鉄道の復旧は、今後のJRと三鉄の交渉にゆだねられています。二次交通の主力であるバスも重要な役割を担います。

現在の見通しでは、JRが三鉄に運行を移管するプランで、知事も後押ししています。実現すれば、大船渡盛駅から久慈駅まで一本でつながり、久慈駅から八戸までは、現行のJR八戸線でつながり、ほぼ三陸沿岸を縦貫します。

三陸の中心都市である宮古市には、山田、大槌方面から多数の高校生が通います。現在はバス通学と、とても苦労しながらの通学です。いち早く鉄道の復活を望む声が絶えません。ただ、管轄する山田町、大槌町は将来赤字路線として町の負担が増える懸念を持っており、沿線市町村の足並みはまだまだ遠いところにあります。

そこで、この交通事業者トップセミナーの意味があります。それぞれにどんな戦略を持って、被災地である三陸の観光、生活復活に取り組むのか、貴重な話が聞けます。さらに、参加の受講生と交通事業者3名の質疑応答を設けています。受講生から直接質問を受け、3社が答える内容です。コーディネーターは、当会の会長で、岩手県中核コーディネーターの草野 悟会長が務めます。開催概要は下記の通りですので、興味ある会員の皆様は、参加希望を事務局までご連絡くださいませ。

 

第9回セミナー

9月27日土曜日 会場 岩手大学キャンパス内 銀河ホール 定員あり

開始 13:30から

第一部      3者講演 各社30分

第二部      受講生とのパネルディスカッション 60分

第三部      塾長他講師陣との懇談会(簡単な食事、アルコールあり)

 

会費 2000円 (懇談会費用)

 

申し込みは 8月末まで 三陸鉄道を勝手に応援する会事務局まで