三陸鉄道の新型車両が大活躍です。クウェート国から8両寄贈を受けました。この新型車両の中で、三陸鉄道の望月社長がお話しています。授業を受けているのは、宮古小6年生の皆さんです。列車の前にスクリーンを取り付け、写真をたくさん使い分かりやすく説明しています。なぜ三鉄は復旧できたのか、その時にどんな行動が役に立ったのか、地域の住民の方はどうしたのか、など40分ほど一生懸命に話してくれました。
6年生の児童さんたちは、時々カメラを向けて資料を写したり、メモを取ったりと真剣に学びました。大人でも40分間の講演を聞くのは大変ですが、宮古小の児童さんたちは、真剣に向き合っていました。恐ろしい現実、それにいかに立ち向かっていくかを社長の生の声から学んだことでしょう。
望月社長は、全線再開通後、全国各地を飛び回り講演活動を続けています。全国へ出向くことによって、三鉄の大きなPRにつながります。講演を聞いた全国各地の方々が大勢訪れてくれます。
望月社長は、「何よりも地域のこれからの若い人たちが、いかに郷土を大切にし、次の災害に備える心構えと、震災で大きく破壊された故郷を再生してくれるかがもっとも大事」と話しています。
三陸鉄道の人気は高く、満員列車が珍しくありません。過去、例のない乗車率です。しかし、最も経営を支えてくれている「通学の高校生」が激減しています。三陸から人がどんどん流出している現実があります。当然、将来の不安要素です。
2014.7.18 盛岡タイムス掲載