「潮風宅配便」カテゴリーアーカイブ

琵琶湖で羽ばたけ鳥人間コンテスト

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確かに世話になってきました。一番は親です。すねをかじり続けて20年。先輩方々にも世話になってきました。後輩は楽でした。でも佐藤秀雄先生(岩手大学教授)は厳しくも負けず嫌いでした。僕たちの航空力学に対する頭脳に嫉妬(しっと)していました。多分。

で、佐藤先生が、「なら琵琶湖に挑戦しろよ」と難題を吹きかけてきました。「やったろうじゃねえか」と、大学の仲間が立ち上がりました。必ず琵琶湖の大空を飛んでやるぞと。得意のコンピューターを駆使し、高度な設計に挑戦です。佐藤先生の威厳が勝つか、僕たちの頭脳が勝つか、勝負です。

でも、やっぱりすねかじりです。テレビ局の企画「鳥人間コンテスト」に出場するには、学生の僕たちには、途方もない壁がありました。「佐藤先生、お金出してよ」「バカ、あるわけねえだろう」と軽く一蹴されました。そこに毅然(きぜん)と現れたのが、スーパーおばさん、熊谷晴子さんです。あの晴子さんと同じ名前ですが、こちらはスーパー細胞の持ち主。格が違います。資金を集める先頭に立ってくれることになりました。

学生は学生らしく「すねかじり」がやっぱり似合います。もうこうなったら子どもの遊びじゃありません。岩手県の名誉を懸けて戦うだけです。全国の名だたる大学を相手に、完璧にひれ伏させてみせます。大会に出場するには、設計費や飛行機の材料費、組み立て費、そして遠征費などオリンピック並みにかかるのです。後戻りはできません。もちろん自分たちも必死にアルバイトをして稼ぎます。

そんな岩手からでっかい夢に挑戦する「若者」、「バカ者」パワー全開です。この挑戦こそが、明日の岩手の復興のエンジンとなる日がきっと来ます。

達増知事が塾長をしている「いわて復興塾」に乗り込み、必死にアピールをいたしました。この笑顔をご覧ください。一点の曇りもない純粋な目が光っています。「まだまだあまちゃん」から、一人前の男に、必ず変身を遂げると誓った岩手大学「人力滑空開発団体デコレ」が旅立ちます。読者の皆さま、ぜひ応援してください。そしてテレビの前で大声援を送りましょう。真っ逆さまに墜落か優勝か、ワクワクドキドキですね。

応援募金は、「デコレ勝手に支援支隊 代表 熊谷晴子」019-651-3020です。

2014.7.4 盛岡タイムス掲載

激ウマと極ウマと凄ウマって?

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本屋さんに行くと、つい料理本を立ち読みしてしまいます。グルメ小説なんかも大好きです。NHK「きょうの料理」などはバイブルみたいなものです。書き手のおいしさの表現の豊富なことに感心してしまいます。でも、深く考え込んでしまう私としましては、「激ウマ」って「激しすぎるうまさ?」、さらに極ウマって言われてしまいますと、「極端なうまさかな?」、そして凄(すご)ウマとまで行くと「凄絶なうまさ?」、う~んと考え込んでしまいます。

グルメ本には、さらに「卒倒するうまさ」なんて表現もあります。卒倒してしまったら味が分からなくなるのでは?なんて素直じゃない思考が巡ります。

ま、そんなことはどうでもいいのですが、ご覧のお造りは、小生の腕によるものなのです。大した自慢じゃありませんが、先日吉浜に釣りに行き、マコガレイとイシガレイを船上で活き締めし、氷水で鮮度を保ち処理したものです。夏場は特に鮮度の足が速く、プロ級の技術が必要となります。クーラーの中でしっかりとうま味成分をためこんだ魚の刺し身は透き通り、虹色の光沢を放つのです。イシガレイ特有の臭みもなく、ミョウガを一切れ載せまして口に運びますと、それはそれは天国の味になって口の中でワルツを踊りだします。隣に鎮座していますのは、一緒に行った仲間、県庁観光課の菅原さんが釣り上げたタコをおすそ分けしていただいたものです。このうまさ、何とも言えない極上の味なのです。あっ、私も使ってしまいました。これが極ウマなのですね。理解できました。イシガレイが激ウマ、マコガレイが凄ウマ、タコが極ウマ、そうだったのですね。明晰(めいせき)な頭脳が理解を示しました。

かなりくどくなってしまいました。気が付くとワイン1本が空になっていました。実に幸せな気分で就寝となりました。どうもヨダレを垂らして寝ていたようで、目が覚めたら口の周りがカサカサになっていました。

2014.6.27  盛岡タイムス掲載

感動の沖縄35缶コーヒー

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「35」と表示してあります。なんと「サンゴ」と読みます。イオンモール盛岡南「結の市」の中に山積みされていました。左はずいぶん前から売られていましたが、右の「黒糖」は6月から新発売だったそうです。もともと「おいしい」と評判の「35缶コーヒー」でしたが、新しく投入された「黒糖」は従業員皆さんが「うまいっす」と感動しています。

私も買って飲んでみました。「なんだこりゃあ」と声を上げてしまいました。グルメレポーター的コメントは表現できません。陳腐な表現ですが「ほんとにうまいぞ」とシンプルに驚きを表現してしまいました。店長の高橋さん(女性)に聞きましたら、「実はイケメンなんです」と意味不明のお返事。なぜイケメンなのか、さらに探りましたら、この35缶コーヒーの沖縄のメーカーから送られたプロモーションビデオに映っている「南西食品」(35缶コーヒーの製造者)の社員がイケメン、ってあまり味とは関係ないお返事でした。でもそのこととは無関係に素晴らしくおいしいコーヒーなんです。沖縄ではずっと人気の缶コーヒーのようですが、沖縄以外では何と岩手の結の市にしかない超レアな商品なのです。

製法がまた感動ものです。沖縄県が認めた製造者だけが使える「風化サンゴ」で焙煎(ばいせん)しているそうです。そのため熱がじっくり入り奥の深い味覚になるようです。なんとも爽やかで、口から喉、そして胃袋までヨダレが笑いながら流れていくのです。黒糖の甘さもくどくなく、沖縄の青空のようなすっきり系です。岩手の人たちは沖縄好きです。沖縄の石垣島との交流は「かけはし」となってずっと続いています。そんな風土も受け入れやすい環境を造っているのですね。岩手では絶対に製造不可能な「サンゴ焙煎」のこの缶コーヒー、拍手拍手。ぜひ一度お試しください。

ちなみに、宣伝になりましたが、私がどんなにPRしても収入にはなりません。勝手にPR。それだけです。ちなみに高橋店長は「沖縄からの送料がかかってしまい、どうしても130円になってしまいます」とのこと、実に良心的ですね。そりゃあ仕方ないです。ありがたいお心遣いにも再び拍手

2014.6.20  盛岡タイムス掲載

盛況!三鉄社長杯釣り大会

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三陸鉄道は列車企画ばかりではなく、沿岸そのものを応援する「地域貢献」も大事な行動として徹底しています。5月25日、南リアス線の職員たちが裏方となり、80人もの参加者を集めて釣り大会を行いました。

大船渡市三陸町吉浜が会場です。次の復興担い手を育成しようと望月社長が先頭に立ち「吉浜元気組」を応援してきました。吉浜元気組の若手漁師と先輩漁師の11隻が出動です。三鉄職員は準備のため午前4時から会場を設営し、協賛会社からの賞品などを並べたり大忙しでした。6時30分、さあ一斉スタートだ、と号令がかかった途端、暴風が襲ってきました。港の中に待機すること2時間。大会ができるかどうか、神に祈るような気持ちで「風、やんでくれ」と手を合わせていました。80人の参加者は、皆さん釣り好きなんですね。誰も帰ろうとしません。10時に風がやまなかったら中止します、と告げた9時30分。大阪、名古屋、仙台など遠くからの参加者の皆さん、ようやく釣りができる喜びの顔。帰ってきたときは下を向いていました。

釣り時間を延長し午後2時に終了。その後、獲物を検査して表彰式です。望月社長賞は大船渡の72歳の方でした。老人パワーを存分に発揮していただきました。ナメタガレイやマコガレイなど大物続出でしたが、大差のついた大会となりました。若手漁師に交った3人の老船頭の船が上位独占の結果に「まだまだ若いもんには…」と真っ黒い顔にニヒルな微笑。かっこいいですね。石森さん、舟越さん、腕を磨いて再挑戦してください。ご協賛いただいたアサヒビール、イオンスーパーセンター、キャスティングの皆さま、ありがとうございました。

2014.6.13  盛岡タイムス掲載

実は大ファン、宮古市長

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とても悲しい事件が起こりました。「信じられない」というのが大方の気持ちです。AKB48は、とにかく一人ひとりが一生懸命、被災地応援を続けています。深く心に傷を負った沿岸の若者、あるいはお年寄りまで多くの人たちが救われてきました。三陸鉄道の恋し浜駅のホタテ絵馬も盗まれました。本当に嫌な事件が続いています。

宮古市の山本正徳市長は年中多忙です。いつ休んでいるのかなと思えるほどスケジュールがびっしりと詰まっています。facebookにも投稿していますので、近況は随時見ることができます。震災後のご活躍は皆さま周知の通りです。この山本市長は、三陸鉄道の応援者でもあります。というか半端じゃなく震災後の復旧にご尽力いただきました。小太りの体を揺すり、のしのしと精力的に闊歩(かっぽ)しています。

先日、鳥取県知事の平井信治さんが三陸鉄道にご乗車されました。なかなかのイケメンです。お迎えはわれらが達増知事と山本市長、そして三鉄の望月社長です。和気あいあいの会話が進んだようで、皆さん三鉄を降りたときは笑顔笑顔。「素晴らしい体験をさせていただきました」と鳥取県知事さんが三鉄社員にごあいさつ。そしてお見送りをした後の山本市長です。三鉄駅前には、AKB48からプレゼントされた顔出し看板があります。「市長、記念撮影、顔出して」と周囲が叫ぶと「やだよ俺。こんなの恥ずかしいだろう」と言いながら自ら進んで顔出ししました。このうれしそうな顔、決して「やだよ」じゃないんですね。顔出しの丸が大きいので、小顔に見えるのはご愛嬌(あいきょう)です。何ともかわいらしい笑顔の市長さんとなりました。

明るく前向きに、そして復興には誰よりも真剣に、真摯(しんし)に取り組む市長です。JR山田線の再開にも全力です。山本市長もAKB48に癒やされている一人です。間違いなく大ファンです。どうかAKBの皆さん、また来てください。おじさんパワーでしっかりガードさせていただきます。

2014.6.6  盛岡タイムス掲載