三鉄ぽっぽ屋「花の運転士シリーズ開始」 隠れた名優 林郷哲已(りんごうてつみ)

20150716

同僚談「リンゴウは特に関西のおばちゃんにもてる。あるとき団体で乗車した関西のおばちゃんに囲まれ、(いい男ねえ)(いい声)(可愛い)と連発され固まっていました」。林郷・りんごう、という苗字は大変珍しい。その上関西のおばちゃんに持てる林郷がいままでマスコミにも登場していない訳は、異常に照れ屋でカメラの前に立つなんて「倒れてしまう」という性格からだ。裏方に徹するのが仕事といい聞かせている。目立ちがり屋のK本部長や南のY部長やK運転士とはまったく正反対のところに位置する。金野本部長曰く「運転技術は三鉄ベスト3に入る」と太鼓判を押す。

スポーツ少年だった。自分から立候補したわけではないのに、小学校の時は生徒会長になった。高校でも生徒会執行部、仲間が推薦してそうなった。性格的に内気で人の前に出るのは苦手。生徒会長は自分を少し変えてくれたきっかけになった。会社でも自分の意見をなかなか言えない。つい相手のことを考えてしまい、自分を犠牲にしたほうが楽と考えてしまう。

林郷の三鉄愛は深い。極小さな会社で経営も苦しいが、細々でもいいからずっとこの地に三鉄を走らせたいと願う。マスコミに取り上げられ、華々しい三鉄は似合わないと、純ローカル線の運転士イメージを追いかけている。三鉄車両では当然酔わないが、一番お勧めする北山崎のクルーズ船は船酔いしてしまう。それでもあの雄大な絶景はお勧めだと笑う。三鉄は陽気なグループと硬派グループに大別される。林郷はその中でも堅物硬派だ。珍しく自分の意見を話すときは熱い。お客様に対するサービスの心などはとにかく熱く語る。その爽やかさとのギャップが関西系おばちゃまたちにモテル理由の一つかもしれない。

もう一つ、林郷にはセカンドネームがある。「ベアキラー」だ。フマキラーではない。この優しい心の持ち主が運転すると、なぜか熊が飛び込んでくる。「クマをはねた」と情報が来ると、社員誰もが、運転は林郷かな、と思ってしまう。

ベアキラー林郷、ナイスガイである。