日別アーカイブ: 2015年1月8日

三鉄ぽっぽや「熱き男たちシリーズ」 橋上 武司 46歳

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三鉄1,2番人気の橋上和司の実弟である。兄より背が高く理知的な顔立ち。小太り気味の兄と違い、引き締まった体躯、温和な顔つきで社内外女性陣に人気が高い。しかもリアル三鉄運転士である。キャラクター鉄道ダンシも素足で逃げ出すナイスガイである。

あの3・11は非番の日だった。エコポイントで買い替えた大事な液晶テレビを必死に押さえていた。家族は逃げた。無事だった。

「もう会社はダメかもしれない」不安がよぎった。翌日、金野本部長が叫んだ・「動かせるところから動かすぞ」。耳を疑った。涙が流れた。「絶対に地元に役立つんだ」と強い意欲が溢れてきた。5日目の運行再開。運転士を務めた。兄がNHK「あまちゃん」で遊んでいる間も、お客様のために走り続けた。その後、応援者が後を絶たない。フル稼働の日々に幸せを感じた。4月6日。悲願の運行再開。ホームに人が溢れた。車内も身動きできない人で埋まった。苦情が来るものと思っていたら、混雑の車内から「頑張れ」の声が響いた。涙で運転席の前が見えなくなった。こんなに素晴らしい仕事をしている誇りを胸に、弟橋上武司は、兄のテレビ出演を横目に、列車の運転席にいる。

 

三陸鉄道「熱き男たちシリーズ」沈着冷静編 米沢 務 50歳

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橋上、大在家などの表舞台社員とは一線を画する裏方人間である。その橋上と大在家は高校の同級生。何の因果か三鉄へ一緒に入社。高校時代は、橋上と大在家は悪童で、米沢は「極めて真面目、謹厳実直型」だった。高校卒業を記念し、橋上と大在家の3人で北海道へ旅行をした。やんちゃな二人に「とてもついていけなかった」と当時を振り返る。

現在は、運転担当部長である。この同期、出世、昇格もほぼ一緒である。ただ異なるのは、趣味ともいえる「厳格チェック」だ。規則のチェック、運転士の管理、ゴミ箱の整理整頓、机の上、時計の針の秒数チェック、数え上げたらきりがないくらい厳しいチェックを行う。精密機械チェックマンと言われ、仕事の正確さは社内随一。そこが悪童同級生と大きく異なる。動力車操縦者運転免許試験で満点を出したのは、現在に至るまで米沢ただ一人である。もはや伝説なのだ。家族愛、愛車愛も深い。常に女房も車もピカピカに磨いている。チリひとつ落ちていない家庭と車内。とにかく仕事と家族が人生なのだ。そこが悪童同級生と異なるところだ。ただ「あまちゃんのキョンキョン」を見て以来、人生観が変わり「色気づいてきた」という噂がある。勤務地は久慈。