月別アーカイブ: 2014年3月

三陸ジオパーク吉浜編

ジオパーク吉浜

2月の末、とても寒い早朝。大船渡市吉浜の海岸で旗を振っているのは「吉浜元気組」の千葉豪会長です。その前で楽しそうに笑っているのは、観光のプロ中のプロ、「旅の手帖」の元編集長の中村直美さんです。三陸ジオパークのツアー企画で不可欠の現地ガイドを評価する面々で、旅行代理店の教育旅行経験者、三鉄のツーリスト部門の責任者などが、気仙沼から大槌町まで、計6人のガイドさんの説明を聞きに行きました。「吉浜元気組」は、若手漁師10人で構成されています。ガイドは全くの素人です。漁船に乗って、高台移転を明治、昭和の大津波経験からすでに成し遂げていた「奇跡の村」を船上から視察します。船長は元気組の吉田友成君。説明役は千葉会長です。たどたどしい説明ながら明るく元気で、とても寒い海の上にもかかわらず、プロたちが真剣にうなずいています。この素朴で元気な姿こそ、三陸ジオパークの将来には必要なのです。震災前の写真と津波に襲われた現場の写真。生々しい記録が残っています。吉浜の漁船128隻中8隻が沖へと避難し無事、船を守りました。他は全滅です。8隻のうち5隻がこの元気組でした。3.11から3.12にかけての真夜中、仲間が声を出し合って励まし一夜を過ごしました。燃料の切れそうになった吉田船長は、元気組の先輩、小坪船長の弁天丸にロープをつなぎ、助けてもらいました。翌日、浜へ戻った時には「夢だ」以外、言葉がありませんでした。それでも若者たちは復活を目指し頑張っています。津波の侵入経路、その状態、そして先人の教えなど、仲間が集まって原稿を作りました。決して誇張せず、事実をしっかりと伝える千葉会長、吉田船長。聞き手のプロたちは改めてガイドの素晴らしさに拍手でした。

三陸鉄道・全線再開通記念ラグビーボールと選手モニュメント

三陸鉄道・全線再開通記念 ラグビーボールと選手モニュメント

企画開始から1年3カ月。ようやく完成しました。製作に関しましては、会費とは別に皆様から応援金を募りました。宮古支部と合わせて200名を超える応援がありました。ご寄付頂いた方お名前は、モニュメント横の記念碑にネームプレートで表示します。今回は、クレディセゾン(セゾングループのカード会社)と三鉄応援企画として共同で実施いたしました。クレディセゾンの募集は、一人1万円で金色のプレートとなっており、こちらはラグビーボールに直接貼り付けます。セゾン側の募金は全額三陸鉄道に寄贈されます。当会会員で、彫刻家の植野義水さんが10カ月以上を費やして完成させました。最初に、住田町の三陸気仙の集成材約2トンを重ね、密着させてから削り出しました。ラグビーボールは、釜石シ―ウエーブスの練習ボールを見本に、左右均等に丸く削り出し、表面を磨き上げました。お一人での作業で大変ご苦労をおかけしました。心より感謝申し上げます。ラグビーボールの上と周囲には、シ―ウエーブスの選手15人と監督を猫選手に置き換えて、ユーモラスな姿態で登場させました。このモニュメントは、釜石市の復興のシンボルと勇気である「シ―ウエーブス」の活躍と、釜石市はじめ沿岸の復興を祈願するものです。4月5日以降は、固定設置ですので、毎日見学できますので、皆様機会があればご見学くださいませ。

会長 草野  悟

 

猫(ラグビーボール)新猫(ラグビーボール)設置 新

三陸鉄道の全線再運行をお祝いする活動

三陸鉄道が被災から3年。念願の「全線再開」が4月5日南リアス線、4月6日北リアス線となりました。当会では、全線再開を記念し、下記の活動を行います。

1. 4月5日 南リアス線お祝い「巨大な木製ラグビーボールと猫選手」の寄贈

釜石駅で4月5日11時に除幕式を行います。皆様からの寄付金により、当会会員の植野義水先生が一年をかけて製作していたものです。「クレディセゾン」の会員様の寄付と合同の記念モニュメントです。
5日は、釜石市野田市長や釜石シーウエーブの選手の皆様と一緒に、除幕式を行う予定です。寄付を頂い方々の名前は、永遠にプレートとして掲出していますので、いつでもご確認にお越しくださいませ。

木製ラグビーボール 猫選手
共に製作途中のもの

2. 4月6日 宮古市仮設住宅全戸1400世帯に「再開通お祝い紅白餅の配布」
当会では、三陸鉄道の再開を宮古市民と一緒にお祝いしようと1400世帯にすべて紅白餅を寄贈しようと企画しました。主に宮古支部の尽力が大きい企画です。
宮古市を選択しましたのは、宮古支部があること、三鉄本社の地であることが主な理由ですが、当会の資金力からこれが限界という理由もあります。
宮古市の仮設団地は、65カ所におよび、広大な宮古市の各地にありますので、とても一日で回りきれるものではありません。
そこで、会員有志にお皆様に、6日9時に宮古駅前に集合頂き、会員の車などを使い、人海戦術で全戸を回ります。遠方すぎて三鉄を利用できない高齢の被災者の方々も多くおります。「祝 三陸鉄道 全線再開」のラベルを貼り、当会の名前で配布します。ご寄付を頂きました会員の皆様に感謝申し上げます。

3. 駅‐1グルメ第5号の発刊

大変人気のある各駅の美味い物を紹介する「駅いち」は、その駅で一番美味しいものを紹介する沿岸応援企画です。現在全線再開記念号として取材、編集を進めています。駅‐1グルメ実行委員会の会長は、三陸鉄道 望月正彦社長で、当会会長の草野 悟がプロデューサーになっております。
4月5日発刊です。パンフレットは、三鉄やJRの主な駅にも設置します。運よく入手できればラッキーです。印刷は5万部で、主に県庁に協力いただき、首都圏等のイベントでも配布します。第5号は登録33店舗、八戸~気仙沼まで網羅しています。
駅-1とは、「駅でいちばんのお勧め店と料理」と言う意味です。

その他の情報
草野会長がプロデューサーとなり、限定2000部だけの三鉄カレンダー(4月スタート3月までの12か月)を4月6日より三鉄で販売します。写真は三鉄社員カメラマンによる大変貴重な写真で、鉄道ファンに限らず、三鉄応援者には垂涎のカレンダーです。残念ながら特別に入手はできませんので、現地(各駅)で自力で入手してください。価格は2000円です。

                             以上 事務局