会長の三鉄日記 2020年2月

台風19号被害から復活中。有名になった陸中船越駅付近の路盤流出現場を確認してきました。(写真)軟弱な路盤を補強し、ある程度の雨量にも耐えられる工事のようです。3月20日に、陸中山田駅から釜石駅まで開通することで、ようやく163キロの全線が元に戻ります。10月から半年、長い不通でした。沿線の住民や飲食店、ホテルなどもキャンセルが相次ぎ大きなダメージとなっています。三鉄の存在の大きさが改めて示されています。とはいえ、収入が大きく落ち込んでいる三鉄は、復旧費用を国や県、市町村が負担してくれるにせよ、厳しい経営環境のままです。日々の現金収入が命綱の三鉄ですので、開通は住民、三鉄、双方にとって悲願なのです。ぜひ皆様、当会が推奨する「クロジカせんべい」を買って応援しましょう。

会長の三鉄日記


会員の皆様
寒中お見舞い申し上げます。とはいえ、暖冬ですね。国道106号線、盛岡から宮古へ向かう道は、例年なら区界峠は零下10度が当たり前で、事故も毎日のように起こっていましたが、今年は道路に積雪もアイスバーンもなく、驚くほど快適です。当然雪不足、温暖な冬で迷惑をこうむっている人、モノはたくさんあります。まず、春の山菜が不足する、海に栄養が行かなくなり、魚介類がやせてくる、スキー場は当然としても、日本酒の仕込みにも影響が・・などなど枚挙にきりがありません。そんな中、われらが応援する三陸鉄道は、1月16日にようやく津軽石駅と陸中山田駅までが部分復旧しました。これで、田老から陸中山田までがつながりました。写真は津軽石駅から試験走行するモーターカーです。このあと2月1日に、田野畑駅と普代駅間がつながります。そしてようやく3月20日に、一貫鉄道163キロが元通りになり全線復活です。昨年の全線開通の3月23日からちょうど一年、奇遇です。3月20日には、再再開通式典が釜石市で行われます。出発式は陸中山田駅で釜石駅に向かいます。山あり谷あり、どん底も経験している三鉄ですが、社員の奮闘は見事です。まさにワンチーム。温暖化により、数十年に一度の異常気象などは、毎年起こっても不思議ではない、と言われていますが、もうお許しくださいと願っているのは三鉄ばかりではありません。何度でも立ち上がる三鉄ですが、なんとか平穏な都市となることを願うばかりです。皆様、ぜひ三陸鉄道に乗車し、震災から9年、変わりゆく三陸の姿を見に来てください。本年も三陸鉄のご支援をよろしくお願いいたします。


山田駅 1月16日の開通式

再び惨禍 台風19号被災の三鉄


岩手船越駅付近の崩落

本年3月23日の沿岸一貫鉄道の開通は
多くの応援者に感動を与えてくれました。
その三鉄が、台風19号で再び大きな被害
を受け、釜石ー久慈の大半が運行停止の
状態になっています。(宮古ー田老間は運行)

60か所以上に及ぶ線路の崩壊、トンネルへの
土砂崩れなど、復旧には膨大な資金と労力を
要します。

三陸鉄道を勝手に応援する会では、できる限り
の側面支援として、「三鉄クロジカせんべい」
を買って応援するキャンペーンを行います。
会員に限らず、その応援の輪をぜひ広げてくだ
さいますようお願いいたします。

三陸鉄道を勝手に応援する会
会長 草野 悟

三陸鉄道を勝手に応援する会プロデュース

三鉄黒字化プロジェクト「駅を有名にするプロジェクト」津軽石駅にモニュメント寄贈
8月31日、三陸鉄道新路線、旧山田線の「津軽石駅」に巨大な『鮭のモニュメント』を寄贈し、セレモニーを行いました。製作は当会会員の植野義水さん。ケヤキの大木で、2011年3月11日の大津波で久慈の浜に打ち上げられたものです。海から来た巨木、植野さんはとっさに海に帰りまた川に戻る南部鮭を想像し、3年の月日をかけて製作しました。無垢の巨木は総重量1.1トン。三鉄の施設作業員の方々10名が取り付けてくれました。31日には、津軽石鮭繁殖保護組合や地域の住民多数が参加し、盛大に設置式をおこないました。津軽石駅は、近くに津軽石川があり、昭和時代には鮭遡上の河川で全国一の漁獲量を誇り、地域住民は「鮭のまち」として長らく鮭を大事にしてきたところです。寄贈に当たっては、会員有志、岩手県庁有志、三鉄有志などからの寄付で運搬や設置を行いました。ご協力に感謝申し上げます。募金者銘板は、この鮭のモニュメント横に設置してありますので、寄付された方はぜひご確認に津軽石を訪ねてください。無人駅ですが、地域住民の方たちが、鮭のぬいぐるみを多数取り付け、また巨大な鮭のはく製などを展示しています。三鉄の列車からも見えますので、車内からも見学できます。

会長の三鉄日記 「こころ温まる金沢泉丘高校の学校新聞」

5月か6月ごろ、金沢市の高校生が「学校新聞」の取材ということで三鉄を訪れました。失礼ながら、学校新聞の響きから、学生さんたちの勉強の一つなんだろうと思っていました。真剣な取材、質問に少々驚きました。
それから2か月後、当会の事務局本部に郵便物が届きました。金沢泉丘高校新聞部からです。開封して新聞を見て驚きました。タブロイド判12Pの立派な新聞で、カラーページも含まれた本格的なものです。編集内容を紹介しますと、
特集「平成から令和へ 影響少なく泉丘生に定着」 フロントページ全面
「奨学金は自分への投資」「奨学金貸与型滞納率3.7%」「軽んじるな、地方自治の縮図」「鉄道は人と人をつなぐ」「金沢は鉄路により衰退した」「観光地として栄える街 金沢」
「才能を伸ばす才能を身につけよ」「恋愛は人間性を伸ばす」「スポーツ 生徒の活躍」など、実にしっかりした取材に裏付けられた本格的な新聞です。「学校新聞」という浅はかな知識から見ていた私は大いに反省です。
特集記事、見開き2pに及ぶカラー面に「鉄道は人と人をつなぐ」と題し、中村社長の単独インタビュー記事、そして「三陸全体を盛り上げる」という題で、当会の活動を詳しく、的確に記事にしていただきました。本当に高校生が?、そういえば取材が終わって地元に戻られたあとも、何度か「確認」の電話がありました。取材記者の鉄則通りの行動です。本来なら、皆様に全文をご紹介したいところですが、ホームページの関係上、雰囲気だけのお伝えになります。ご容赦ください。
最後に、金沢泉丘高校 新聞部顧問谷口先生、記者(生徒) 小幡さん、ありがとうございました。