三鉄マドンナシリーズ 北のアテンダント 北村 志穂 20歳

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2015年2月。20歳となった。北リアス運行部所属のアテンダント北村志穂は「毎日が楽しい」と三鉄で働く喜びを体いっぱいで楽しんでいる。「上司にも恵まれ、会社の人たちはみんな優しくて親切。みんなめちゃくちゃいい人ばかり」とまだ幼い感覚から見る目が養われていない。あと1年もすれば粗が見えてくるはず。「こんな会社、なかなかない」と「生まれてきてよかった」と幸せを噛みしめる日々。とにかく会社にくることが「毎日がバラ色、ハッピー」なのだ。そのままの純粋な目の状態で、なんとか独身社員と結ばれてくれることを会社は心から願っているのだが。

 明るくおおらかで大雑把と自己分析。そこが可愛い・・と独身男性の群れ。よくある会社の光景だ。

しかし仕事は一生懸命だ。失敗もあるけどみんながカバーしてくれる。ある日のこたつ列車。発車3分前に「つり銭が・・わすれた・・」と茫然自失。真っ青になったいたら、先輩アテンダントの福士が通常歩いて5分かかる事務所までもうダッシュ。片道1分30秒。つり銭を北村に駅伝のたすきを渡すごとき手渡したとたんに発車。福士は高温サウナから出てきたような猛烈な汗まみれ。そのままホームにダウン。お陰で福士はスリムな体型になった。とにかくみんないい人なのである。社員全員から可愛がられてすくすく育っている。

 こたつ列車では「海女さんスタイル」なので、お客さんからよく写真を撮られる。モデルになったようで心地よい。「なんてったってアイドル♪」と小泉今日子が歌ってステージを歩く姿と金野はダブらせる。古い本部長なのだ。

 三鉄社員はシャイである。素直に表現できない。目もまともに見られない。そのため小田など古参社員はぶっきらぼうに北村志穂を「クマ」とあだ名してよぶ。古参の櫛桁は、目の中に入れても痛くないほど娘のようにかわいがっているが、まともに口がきけない無骨人間だ。ぶっきらぼうに「おい、クマ」と呼ぶ。「は~い」と返事をされると、もう「ふにゃふにゃ」になっている。ツキノワグマに似ているかららしい。きっと目がかわいすぎるところから名づけたのだと推測できる。北村クマは、今日も元気で列車の中を駆け回っている。