沖縄から希少種石垣島レモン 

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沖縄県石垣島は、岩手県ととても深い関わりのあるところです。岩手県が1993年に大冷害に見舞われたときに、二毛作の温暖な環境を生かし本県の種もみを石垣島が増殖してくれました。その後、交流が進み、「かけはし交流」となって、石垣島マラソン・北上マラソンとして民間交流が続いています。

その石垣島で、脱サラをしてジャングルを開墾し、奥さまと一緒に石垣島レモンの栽培に取り組んできたのが須川さんご夫婦です。マイヤーレモンという希少種にほれ込み、大自然の中でそのまま育てています。農薬など一切使わない農法です。岩手県の商品開発コーディネーター五日市知香さんが、たびたび沖縄で仕事をし、その最中に知り合った須川さんとのご縁で実現し、全国初の店頭販売となりました。

多分この号が掲載される頃は、すっかり売り切れていると思います。すみません。20㌔が届き、1個1個丁寧にパッケージしてくれました。ポーズを取っているのは「結いの市」のマドンナ佐々木香さんです。石垣島レモンのような爽やかな笑顔でレモンを掲げています。どちらがレモンか分からなくなってしまいます。味覚は、あの酸っぱい黄色いレモンとは全く異なり、太陽を肥料に育ってきたためか、甘酸っぱく、とても清涼感あふれる、すがすがしい味覚なのです。

私は、石垣島レモンを四つに割り、焼酎の水割りに、たっぷりと搾りました。一口飲んだ瞬間、私の体は石垣島へ飛んでいってしまいました。なんという極上の味、まさに桃源郷の味になってしまったのです。気が付いたら、寒い宮古の部屋におりました。仕方がないのでもう一杯。またまた石垣島へ直行です。沖縄に行かなくても、石垣島レモンを注いだ焼酎水割りで、すっかり石垣島の農園にいるような錯覚になるおまけ付きなのです。次は来年の収穫のあと岩手県へ送ってくれるそうです。楽しみですね。

2014.11.14盛岡タイムス掲載